発酵通信(よこて発酵文化研究所ブログ)

令和5年度「発酵フォーラム」を開催しました

10月7日(土)、浅舞地区交流センター(旧浅舞公民館)を会場に「発酵フォーラム2023inよこて」が開催されました。

今回は、東京農業大学名誉教授 小泉武夫氏により「日本酒 その粋な世界」と題して講演をいただきました。

日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産へ提案されたことについての情報発信や横手の発酵食文化、伝統食の大切さなどを関係者や市民が考える機会としていただくことを目的に開催いたしました。

定員100名のところ、ほぼ満員の参加者で会場は埋め尽くされました。メモを取る人、聞き入るひとなど皆さん熱心に小泉先生のお話を耳を傾けられました。

ご挨拶

はじめに横手市長 髙橋大氏よりご挨拶をいただきました。

続いて当研究所 多賀糸所長より挨拶をいただきました。

日本酒 その粋な世界

さまざまな図版を用いながら、主に平安~江戸時代の日本酒にまつわる粋なエピソードの数々をご紹介いただきました。

すでに平安時代からガラスの盃が用いられていました
小料理や前の短冊に書かれた粋な川柳
小泉先生が著した小説「幻の料亭・日本橋 百川」
「こういう女性になってはいけません」
教訓、親の目鑑(メカガミ)と書かれたポスター
酒道「主人設(あるじもうけ)」。
酒宴を仕切る作法、当時の粋な計らい
酒粕も江戸時代には「手握り酒」と呼んでいた
江戸時代の万能調味料「煎酒」の調理方法。
江戸時代の居酒屋
地域の各所に生け簀があったため、いつでも新鮮な魚を提供できた
虎とは、厚揚げを炭火(網)で焼いたもの。そこに青ネギを青竹に見立てて呼称とした。正に江戸の粋な名前の付け方。雪は大根おろし。
江戸時代の元服風景。家族で集まり、酒を嗜む作法なども教えた。
屋外で熱燗を作る道具
さらに進化してカバン型に

盃台について

いまではなくなりましたが江戸の頃には盃台が存在しました。盃台とは、盃を載せる台のこと。酒だけでなく盃も敬う風習から生まれたと言われます。

小泉先生お気に入りの盃台を紹介いただきました。